Hiro's オンライン英会話レッスン
徹底したプライベートコーチングで
初級、中級の壁を乗り越える
徹底したコーチングであなたの夢をかなえます!
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TOEIC800以上の英語レベルの方でも、会話となるとうまく言葉が口から出てこなかったり、話しても内容が分かりにくいなどということがあります。
一方、中学生程度(TOEIC400から500台)の英語力でも、文法的な間違いなどあってもスムーズに英語でコミュニケーションが取れる人がいます。
この違いは何なのでしょうか。
いくつか原因があるのですが、主なところでは次のような点が挙げられます。
① 普段話している日本語をそのまま英語にしようとしている。
② こまかなニュアンスまで伝えようとする。
③ 文法の間違いを気にしすぎる。
その他、英語にできたとしても、情報が不足していたり表現があいまいなために、うまく相手に伝わらないという点も忘れてはなりません。
では具体的に何をどうすれば、今あげた点に関して対処できるのか、という点を今回はお伝えしたいと思います。
まず下記に朝日新聞の「天声人語」からの一部です。
天声人語に書かれている日本語は我々が日々使っている日本語よりも格調が高く、同じレベルで物を書いたり話せと言われてもできません。少なくとも私はできません。
今回は、あえてその高い日本語レベルのものを取り上げてみました。
ではご覧下さい。
「大晦日の深夜から元日の早朝にかけて、時間の流れは魔法のようだ。さっきまでざわついていた年の瀬の空気が、数時間眠って目覚めれば、静かに引き締まっている。 年あらたまる和やかな朝は、いくつ年を重ねてもありがたい」
かなり格調高い日本語ですね。 もし、この日本語を中学3年生程度の英語レベルの人に訳してくださいと言ったらどうでしょうか。
それが出来るくらいなら、ヒロさん、あなたのレッスンを受けてなどいませんよ、言われるでしょうか。
実は、私はそれに近いことを時々レッスンの中で生徒さんに挑戦していただくことがあります。
次に述べるのがその具体例です。
いまここに日本語を勉強中の外国人のマイクという人がいたと仮定しましょう。
マイクの日本語レベルは英検の3級レベルと同等とします。
中学2年から3年生の英語レベルかそれ以下のレベルに相当する日本語レベルと考えてください。
マイクは先ほどの天声人語の中の次の日本語の単語が分かりません。
・大晦日
・時間の流れ
・魔法のようだ
・ざわつき
・年の瀬の空気
・静かに引き締まる
・年あらたまる和やかな朝は
・いくつ年を重ねても
これらの単語を使わずに内容を話さなければなりません。使える単語のほうが少ないです。
上記のような日本語は英検3級レベルどころか、1級レベルの教材でもあまり目にする機会はあまりありません。
では英語3級レベル程度に相当する日本語で、先ほどの天声人語の日本語をどこまで変換できるか挑戦してみましょう。
日本語を学習しているマイクが話していると想像してください。
「12月31日の夜から1月1日の朝まで時間、とても早く動く。
12月31日の夜はとてもうるさい。例えばみんなテレビ見る、お酒飲む、大きな声でしゃべる、うるさいね。
私3,4時間寝ます。起きた時と外も、家もとても静かです。
平和ですね。毎年、この新しい年の朝、大好きね」
さて、皆さんこのマイクが話した内容は理解できましたか?
天声人語とマイクさんの使っている言葉は異なりますが、伝わる情報に大きな差はないはずです。
ということは、このマイクさんの日本語を英語にすることができれば、天声人語に書かれた内容を伝えることが可能だということです。
では、その日本語を英語3級から準2級レベル(中学3年生レベル)で、細かな間違いなどをあまり気にせずに、あえて英語も中学生でも話せる程度のものにしてみます。
原文「大晦日の深夜から元日の早朝にかけて、時間の流れは魔法のようだ」
変換→12月31日の夜から1月1日の朝まで、時間がとても早く動くです。
From the night on December 31 to the morning on Jauarly1, time passes (moves) very first.
さっきまでざわついていた年の瀬の空気が
変換→12月31日の夜はとてもうるさい。
The night of December 31 is very noisy.
みんなテレビ見る、お酒飲む、大きな声でしゃべる、だからうるさい。
Everyone watches TV, drinks alcohol, speaks in loud voice (big voice), so it's very noisy.
数時間眠って目覚めれば、静かに引き締まっている
変換→私3,4時間寝ます。起きた時と外も、家もとても静かです。
I sleep about three to four hours. When I get up, it's very quiet inside and outside house.
年あらたまる和やかな朝は、いくつ年を重ねてもありがたい
新しい年の朝はとても静かで平和ですね。
It's very quiet and I can hear nothing in the morning on the New Year Day. It's very peaceful.
私は今年で60歳になりますが、毎年私は新年の朝を楽しんでいます」
I'm 60 years old now. Every year, I enjoy New Year's morning.
いかがでしょうか。マイクの日本語もそれをもとに訳した英語も、まだ改善の余地はあるものの、原文のかなりの情報は伝わっているのではないでしょうか。
日本語のレベルを下げ、微妙なニュアンスを切り捨てることで英語にする際のハードルがだいぶ下がったことがお判りいただけたでしょうか。
原文にはなかった
「みんなテレビ見る、お酒飲む、大きな声でしゃべる、だからうるさい」
という表現を加えたのは、
「さっきまでざわついていた年の瀬の空気が」
を小学生にでもわかる内容にしたのです。
すべてにこのテクニックが使えるわけではありませんが、これができると英語での発信はだいぶ楽になります。
先にも述べましたが、実は、私が生徒さんとフリートーキングをする際、この手法を必要に応じて使います。
例えば生徒さんが私とのフリートーキングの際、「あれ、何ていうんだろう..」などと、ぶつぶつ言っていることがあります。
私はすぐには助け舟をださず、生徒さんが自力でそこを乗り越えるのを待つのですが、時間がかかりすぎる場合は、「今英語で話そうとしていることを日本語で言ってみてください」 と言います。
すると、例えばその内容が
「寒い日は、熱燗の一杯で五臓六腑から温まる」
だっとしましょう。
それに対し私は、ではその日本語を小学生低学年の子供でも簡単にわかる日本語で説明してくださいと言います。
小学校低学年であれば「熱燗と五臓六腑」はわからない可能性が高いですね。
すると、ある程度日本語変換に慣れている方であれば
「熱燗は、あったかい酒、五臓六腑は体の内側かな」とし、
「寒い日にあったかいお酒を飲むと体の内側からあったまる」
と日本語に変換することができます。
そこで私は、ではその日本語を英語にしてください、というと
Cold day, drink hot sake, in side body become warm.
みたいな感じで文法を間違えながらでも話せるようになります。
実践の会話で重要なのは、何も話さずに固まってしまうよりは少しでも言いたいことを伝えるということです。例えば動物の「像」という単語がすぐに出てこない場合、いつまでも考えているよりは、「動物、長い鼻」といえば、相手は「像」とわかるはずです。
Animal, long nose.と言えば、相手はelephant,とかえしてくれるでしょう。
連想ゲームのようなものです。
では、実践の英会話の際のポイントは次の通りです。
① もとになる日本語を小学生レベルまで下げる。もしくは自分の英語力で伝わる表現を考える。
② こまかなニュアンスまで英語で言おうとしない。
③ 抽象的な表現は避け、できるだけ具体的な情報を提供するよう心掛ける。
これを実行するだけで、英語を話す際のハードルがかなり下がり会話がよりスムーズになります。
ホームラン王の王貞治さんも、
「ホームランを意識しすぎて打てなくなりスランプに陥ってしまった時期がある」
ということをあるインタビューの中で言っています。
的確な英語表現を言おうとして、固まってしまう人もたぶん同じような状況にあるのかもしれません。
ちなみに、この書籍の中では原文の日本語を次のように英訳されています。
From late night on New Year's Eve to early morning on New Year's Day, time passes like magic. After a few hours' sleep, the year-end hustle and bustle transform into a fresh atmosphere of tranquility. No matter how old I get, I am always grateful to be able to celebrate the start of the year with a peaceful morning.
少しでもスピーチの完成度を高めるために、私は日頃より反訳トレーニング(和文英訳)をおこなうことを推奨しています。
この「天声人語 英文対照」を使った反訳は英検1級保持者でもハードルの高いものです。
私自身もまだまだ修行のみです。さらに上を目指すために常にこの本を手元に置き、少しずつ取り組んでゆこうと考えております。
今回使った内容の書籍は、原書房出版「天声人語英文対照 2013年 春」です。
私が英検1級合格後、さらに上を目指すべく使っている教材の一冊です。
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