Hiro's オンライン英会話レッスン
徹底したプライベートコーチングで
初級、中級の壁を乗り越える
徹底したコーチングであなたの夢をかなえます!
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ロスアンゼルスにある私が勤務していたビルの前にアイスクリームショップがありました。
夏になると、タンクトップ、ショートパンツ姿の大人たちが常に10人から20人程度の店の前に並んでいました。
ロスでの初めての夏のこと、ある日私は思い切ってその列に並びました。
そう、初のアメリカ生活では列に並ぶのにも勇気がいります。
当時の私程度の英語レベルでは、どこへ行っても「自分の英語通じるかな」「店のスタッフの英語が聞き取れなかったらどうしよう」などと、常に不安が付きまとっていました。
列の前に進むにつれ、私の後ろには次から次へと人が増えてきます。
レジに近づくにつれプレッシャーが高まります。
こんなに人が多いところで英語が通じなかったらどうしよう。
アイスの種類はバニラ、チョコレート、そしてストロベリーの3種類。
何を食べたいかではなく、どの英語が一番通じやすいかを基準にして私はバニラを注文することに決めていました。
2つあるレジの片方へ行くと20歳半ばほどの男性スタッフが How can I help you? と満面の笑みで声をかけてくれました。
私は少し小さな声で
キャナイ ハブ バニラ プリーズ(Can I have a vanilla please?)
と言いました。
するとそのスタッフの顔から突然笑顔が消え、けげんな表情になり
"Excuse me?"
と言ってきたのです。
私は声が小さくて聞こえなかったのかなと思い、少し大きな声ではっきりと再度
"キャンナイハブ バニラ ブリーズ"
と言ったところ、
たぶん、
"Sorry we don't have such an ice-cream."
とでも言っていたのだと思います。
一瞬、頭の中が真っ白になった直後 私は非常にネガティブなことを考えていました。
「(どうしよう~。
もしかしてこれって人種差別の嫌がらせだろうか? 客もスタッフも、店内にいるアジア系は自分だけだし、なんかスタッフの態度が急に冷たくなっている)」
でも次の瞬間、
「(いや待てよ、バニラの発音が通じないのかな。
ストロベリーと言ってみようか、いやチョコレートにしようか、でもどうみてもバニラより発音が難しそうだなあ)」
と、おどおどしていました。
私の背中には後ろに並んでいる人たちの視線の熱が伝わっていました。
その時です、隣の列にいた若い女性が
"Thank you!"
と言って、アイスクリームを片手にレジから離れてゆきました。
そして、その手に握られていたのは、まさに私が注文した"バニラ"です。
私はすかさずスタッフに対し、
"That's one! That's one!" 「あれだ!あれだ!」と思わず叫びながら、そのバニラを指さしたのです。
すると、それまでけげんな顔で私を見ていたスタッフの顔が一瞬で、ぱっと明るくなり
"Oh, you mean, Vanilla!!"
と言ったのです。
私は無意識に彼の後に発音を真似て
"ヴァニラ"と真似て言うと、
そのスタッフは親切にも私に向け口を突き出して
"Va..Vanilla"とVaを2回、少し上の前歯が見える程度に発音し、次にniにアクセント置いて、ゆっくりVanillaと言ってくれたのです。
私は彼の口の動きをじっと見て、また同じように真似ながら
"ヴァニラ"と言うと、
彼は満面の笑顔で
"Gooood!"
と言って、アイスクリームを作って私に手渡してくれたのです。
私は"Vanilla"を手にし振り返ると、後ろに並んでいた30代から60代くらいまで様々な年齢層の人々10人ほどの人たちが、私を見てにこりとしてくれていました。
「(アメリカ人って、ほんとやさしいな)」と思いながら私は店を後にしました。
日本語の通じない環境で生活するということはストレスの連続であり、また恥をかきながら英語が上達してゆくものです。
間違いを恐れたり恥ずかしいと思っていると、実践の場ではいつまでたっても話す機会を得られません。
あるプロの同時通訳の方がおっしゃっていました。
実践の場で間違いをしないレベルになってからプロになろうと思っていたのでは、いつまでたってもプロの通訳士にはなれないと。
つまり、プロの方でも現場で失敗をしながら実力をつけてゆくのだそうです。
昔、こんな話を聞いた事があります。
駆け出しの若い女性通訳士が通訳を依頼されました。
日本人男性とアメリカ人男性の二人のビジネス交渉の通訳でした。
そのアメリカ人ビジネスマンが映画俳優みたいなハンサムだったらしいのです。
何時間かの交渉の通訳もスムーズに進み、ひと段落がついたとき、そのハンサムなアメリカ人ビジネスマンが
"Do you have time tonight?"
と聞いたその瞬間、
その通訳士は思わず彼に向って
"Yes"
と答えしてしまったらしいのです。
きょとんとしているアメリカ人を見た女性通訳士は、すぐに平静を装って日本人ビジネスマンに向い
「今晩、お時間ありますか」と聞いていますが。
日本人男性
「はい、ありますよ」
その通訳士は、顔が火であぶらているように真っ赤になりながら、その後夕食に関する話を通訳していたそうです。
プロの通訳の方々のプレッシャーや責任の重さを考えれば、私たちのおかす英語間違いや恥ずかしさは比較にならないほど小さいと言えるでしょう。
ですから、私のレッスンを受講されている生徒さんは、フリートーキングの時は間違っても良いのでたくさん話していただきたいと思います。
とはいっても、それで良しとするのではなく、自らの英語レベルの上達のためにも、日々の反訳トレーニングなどを怠らずに継続して努力してゆきましょう。
次回は、少ない語彙でスムーズに会話ができる人と、語彙力があるにもかかわらず話すのが苦手な人についてお伝えしたいと思います。
ではお楽しみに。
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