文法学習ゼロでカリフォルニアの不動産試験に合格
もし私が不動産ブローカーの試験を受ける為に、英語の文法書から勉強を始めていたならば、アメリカ滞在中に試験に受かることはなかったでしょう。
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私が受かったカリフォルニアの不動産ブローカーズ試験というのは、日本の宅建といわれる不動産関連の試験、宅地建物取引主任者、に相当する試験です。
私は今でこそ、こうやってオンラインで英会話の講師として英語の文法も教えておりますが、カリフォルニアの不動産試験に合格した時の英語文法知識はというと、「冠詞って何? 目的語って何?」というレベルでした。
この程度のレベルですから、日常話していた英語は当然ながら超ブロークンでした。名詞に冠詞のaや複数名詞にsを付けて話したことはありません。
当時、NHKの教材を暗記する学習はしていたものの、文法学習が嫌いだったので、文法を意識したことはありませんでした。
では、私が英語の文法知識が無いにもかかわらず、英語での不動産資格試験に受かったのはどうしてなのでしょうか。ひとつには、その前に日本で宅建の資格をもっており、ある程度の知識があった点です。
英語で書かれた教科書の1ページ目を読んだときには、わからない単語が30個以上あったのを覚えています。単語の意味を調べても、訳せないものもたくさんありました。
それでも何とか取り組めたのは、事前に不動産の知識があったので、「この文は宅建のあの個所についての説明だな」と関連づけていたからです。
実は日本とアメリカの不動産法律には多くの共通点があったため、この関連付ける方法はあながち間違ってはいませんでした。
その後の学習方法は宅建同様、ひたすら過去問の演習を行いました。ブローカーズの前に勉強した不動産セースルパーソンを含めると、最終的には合計5,000問ほどの問題演習を行いました。
その間、文法学習は一切行っていませんが、これだけの問題を読んで解く練習を何度も繰り返し行っているうちに、英語の読解力が上がったことは間違いありません。
事実、この試験勉強がきっかけで洋書を楽しんで読めるようになりました。 また、その後不動産関連のセミナー等に参加したのですが、リスニングのスキルも上がっていることに気が付きました。
私の場合は英語以前に、品詞がどうのこうのという、先生の日本語での説明そのものが理解できなかったのです。
文法をわからなくても、英語での会話は可能であると、私は前述しました。 しかし、もしあなたが大人で、もっと英語を上達し、正しい英語で話せるようになりたいと望むのであれば、文法の知識が必要になります。
「もし私があなただったら、上司に本当のことを言うな」
「もし、あの時早く家を出ていたら、こんな事故には合わなかった」
このような表現は、仮定法過去完了の文法知識がなければ英語で表現することはできません。
実は、英語の文法学習が嫌いな人でも、その必要性を感じたときに勉強すると身に付きやすいのです。そして、身に付きやすいから文法の学習が楽しくなります。
どんなに文法が大切だとはいっても、嫌いなものを無理に覚えようとしても中々身に付きません。であれば、必要と感じるまでは、文法以外のことに取り組んでも良いと私は考えています。 長い目で見れば、そのほうが結果的には効率の良い勉強方法ということになります。
もし私が不動産ブローカーの試験を受ける為に、英語の文法書から勉強を始めていたならば、アメリカ滞在中に試験に受かることはなかったでしょう。
私が英語文法の学習を楽しいと思えるようになったのは、英語を教えるようになってからです。それまで疑問に思っていたこと、また疑問にすら思わなかったことまでが、水がスポンジにしみこむように知識が頭の中に入ってきました。
その後、英検1級まで取得しましたが、そこにたどり着くことができたのも、無理に嫌いな文法を勉強しようとせず、必要と感じてから学習し始めたからだと思っています。